現代思想の開拓者⑦ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
⑦ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン(1889-1951)
・哲学の三大潮流(マルクス主義・実存主義・分析哲学)のうちの一つ、分析哲学(前期・後期)に決定的な影響を与えた
前期=論理実証主義(実証可能な数学・論理学・自然科学こそ真)
→形而上学の批判
『論理哲学論考』:「この書によって哲学のすべての問題を原理的に解決した」
・写像理論:「言語が世界を写す像」とみなす
言語>文「命題」>単語「名」 世界>事実>対象
※ウィトゲンシュタインは文や事実を基本とした(ソシュールは単語を基本とした)
注 ここでいう言語は、理想言語(写像)であり日常言語ではない
・言語ゲーム(言葉が織り込まれた活動の総体)
「おはよう」≠写像(それだけでは何を写しているのか分からない)
言葉の意味の理解=それぞれの場面で適切な言葉を使用すること
☆言語ゲーム論が近代的な意識中心的な考えを乗り越えていることに注目
→言語の習得抜きに人間社会や世界理解は不可能
彼はアイデアこそ示したが言語ゲーム論の詳細については展開していない